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「ヒュッテのテラスで逢いましょう」(春山版2004) 2004年5月連休 2004年5月2日、我々「熊八登山隊」は、雪の涸沢カールを訪れた。今回の行程は前日に徳沢園にてキャンプをして、日帰りで涸沢へと向かうコースである。 当日は雲ひとつない絶好の天気でテントサイトからは明神岳、屏風岩などが良く見える。また、時折聞こえる荷揚げ用のヘリコプターの音が涸沢に人がいることを伺わせる。 横尾から本谷橋までは所々雪解けでぬかるんでいる道を歩く。本谷橋は、雪で覆われそこから本格的な雪道となり、軽アイゼンを着け登っていく。涸沢は、沢全体が雪で覆われておりまるで白馬の大雪渓みたいである。この雪が夏になるまでに解けてしまうとはなんとなく不思議な感じがするくらいの雪の多さである。ヒュッテまでのルートは前を行く人の後をついていけば迷うことはなく、まるでスキー場の緩い斜面を登っていくようであり、ストックがあれば夏道よりもはるかに登りやすい。
途中何回か休憩をはさみ、ヒュッテの鯉のぼりが見えるようになってから30分ほどで、涸沢ヒュッテに到着する。テラスから見る眺望はまさに360度の絶景であり、奥穂高岳、涸沢岳、前穂高岳が、さらに遠くには常念岳、表銀座ルートなども一望できる。それは何処かでみたアルプスの景色のようであり、日本にいることを忘れさせてくれる。まるでアルプスにいるような錯覚さえ起こされる。上高地から6時間の歩きではあるがこの絶景を見るためにここまでやってきたのである。まさに極楽である。この上さらに奥穂高岳、北穂高岳に登れば更に良い眺望に恵まれるのであろう。ただしそこは本格的なアイゼン・ピッケルの世界。我々はここまで充分である。
ひとつだけ残念なことは、陽射しは強いのであるが強風のために体感温度が低くビール、ソフトクリームが楽しめなかったことである。この時期の涸沢は天候にさえ恵まれれば比較的に楽に登れ、絶景に恵まれるのである。 それでは、また「ヒュッテのテラスで逢いましょう」 |