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3000mでのキャンプは、上級者? 工程サマリー(9月22/23日2001年実施) 今回の登山者:主宰、雷登山隊の計3名。 9/22 : 6:30 起床 秘密基地出発 8:00→広河原駐車場9:30→(大樺沢経由)→二俣 12:30→肩ノ小屋着 15:30 9/23 : 起床 5:00 前 肩の小屋出発 5:30→北岳山頂 6:00→肩の小屋 7:15→肩の小屋出発 8:00→二俣到着 9:40→広河原到着 12:17
まず、必要基礎知識編です。 「100mで0.6℃ごと気温は下がる。」 むかし、小学校か中学で習ったことがあると思いますが、標高と気温との関係です。簡単に言えば、1000mで6℃、2000mで12℃、さらに3000mでは18℃も気温が下がることになるのです。東京がたとえば30℃だとしたら、3000mの北岳山頂では12℃になるのです。 続いて、決行前の会話編です。 「やっぱ、鍋でしょ! 山頂は結構さむそうですぜ。いくら9月とは言っても。」 「そうだよな、寒いと眠れないから。」 「肩の小屋は、絶景らしいし、下界の景色を見ながら、ちびちびやるには、鍋にしましょう!!」 「体温を暖める意味からも、キムチ鍋が最適でしょう。」 (一同賛成。) 「キムチは調達可能。でも、豚肉はどーする?」 「冷凍して持っていく。でも冷凍庫にはスペース的にはいらないぜ?」 「味噌漬にしていけば、いいんじゃないの?」 「Good Idea。それ、いこう。」
この会話を聞いていた編集長のアドバイス。 「北岳肩の小屋の標高は3000m。9月末といっても夜はかなり冷えるはず。コンロの火力が弱って鍋が煮え立つまで相当の時間がかかることが考えられます。もしくは、煮え立たないかもしれません。鍋は、止めた方がいいと思いますよ。」 この一言で、あっさりキムチ鍋は却下されてしまった。 三連休の前日は、ひどい雨。中央高速を下っていくに従い雨足は強まるばかり。明日の北岳山行は中止?こんな思いが、誰の胸にもあった前日の夜だった。 秘密基地には主宰夫婦がチョッと先に、雷登山隊が12時少し回って到着。 宴会もほどほどに、北岳山行の準備に取り掛かる。今回は、2ヶ月前の甲斐駒ケ岳での経験があるせいか、各自余裕を持って準備にあたる。 翌朝は、快晴。昨日の雨が、空気中の不純物をすべて流してしまったようだ。6時過ぎに 途中、NHKにご出演された北岳を今回60回目の登山という御仁と一緒になり、二俣までが肩の小屋までの半分であることを教わる。正確には、二俣から肩の小屋までの距離が短いが標高差があるとのこと。たぶん、この情報は正確なはず。なぜって、その御仁は、伊能忠孝が日本を測量したときと同じような測量機をリックに括り付けていました 山頂に近づくにつれて登山者の数も増してくる。こんな数の登山者を肩の小屋だけで収容できるの?などと考えながら、黙々と登る。森林限界
稜線を歩くこと10分足らずで、空身の登山者が増え始める。どうも、肩の小屋についたらしい。あたりを見渡すと、テントを張っている人達もいるではないか。修繕部長がチェックイン?のために肩の小屋の受付に、残りの二人はテント場を探す。 あたりは4時前なのに、西風が強まりかなり涼しくなっている。修繕部長が買ってきたリッター100円の水、3リッターで夕餉の準備を始める。時刻は4時半ごろ。 最初は、500円のスーパードライで乾杯。かなりよく冷えている。飲みここちよりも火照った体を心地よくクールダウンしてくれる。でも、これも一口目だけの話。二口目からビールの味よりも冷たさばかりが気になる。 アペタイザーは、ジャガイモとコンビーフの炒め物。わざわざこの為に生の洗ったジャガイモを運んできたのだ。主宰が起用に皮をむき、千切りに。炒めるとビールと相性はばっちり。さらに、重いおもいをして運んできたチリビーンズ。缶きりで明けてさらに暖めて、パルメザンチーズをかけて、これも最高。この頃には、ワインの部に入っていた。あたりは陽が西に傾いたせいか、人影もまばらになっている。あたりを気にする余裕もなく、ひたすら宴会に没頭する。メインディシュのカレー&ライスの頃には、周りのテントの外には誰もいなくなっていた。よく理由がわからず、ひたすらカレーを食す。チョッと芯のあるご飯であったが、酔っているせいかあまり気にならない。デザートのコーヒーを飲む時になって水筒のキャップを開けて状況は一変した。キャップからのジャリジャリ音に各自始めて何が起こったかわかったのだった。このジャリジャリ音は、水滴が凍ってそれがキャップから外れる音だったのだ。誰も、テントの外にいなかったのは、寒くて外にいられなかったからなのだ。一度、寒さに気がついてしまうと、もうどうしようもない。寒くて仕方がない。サムイ。さむい。寒い。本当に、寒い。寒い。寒い。 宴会の後片付けのそこそこに、テントに逃げ込む。あたりはまだうっすら明るく、はなし声も聞こえる。でも、即就寝。やることないし、寒いし寝るしかないのだ。酔っているせいか、入眠は早い。 ブルブル。風邪を引いた悪寒のような寒気で目を覚ます。寒い。風がテントを吹き抜けていく。何しろ寒い。バタバタ。ヒュー。ヒュー。バタバタ。まるで、荒天のヨットに乗っているようだ。主宰と起きだしてテントの外に出ると、テントの前室が風で飛ばされて もろに東風が我々の居住空間を攻め込んでいるではないか。寝る前は西風で、西側にはハイ松があったのに。仕方なく、二人でテントを抜け出して再度、テントの再設営。寒さで歯がよくかみ合わない。寒くて、つらい作業だったが、夜空の満天の星と眼下に見える甲府盆地の町の明かりは一瞬だけど、心を暖めてくれた。 作業を終えて、時間を確認するとなんとまだ、9時30分。まだ、つらい寒い夜を6時間以上過ごさ 30分かけて山頂に。登山のせいで、身体は温まる。景色を眺める余裕もできる。 絶景。まさに、絶景!
テントを早々に撤収して、同じ道程を帰る。 帰り、広河原からの車中での会話。 「とうとう、北岳をやりましたね。」 「我々も、初心者卒業ですかね?」 「そうですね。」一同納得。 人間は勝手なものです。昨日のあのつらく、寒い夜をすぐに忘れてしまうのですから。仕方ありません、状況を考えてください。3000mの頂上を極めた満足感と充足感が漂う車内で、開けた窓から初秋のさわやかな風がみんなを包んでいるんですから。本当は、装備の甘さを指摘したかったけど、 装備以外は、初心者卒業ですよ。皆さん。
寒い夜もあったけど、すばらしい好天の3連休に大満足。 おしまい。 |