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| 精進ヶ滝 (正しくは北精進ヶ滝) (1998年4月末) 渡辺(兄)、林、本田の3人で4月末、新緑の精進ヶ滝へハイキング。 ハイキングといっても道はかなりタフ。急な鉄はしごのような階段も多くあり、それなりの気持ちを引き締めて行かなければならない。この滝は山小屋の前を流れる石空川の上流にある滝で、落差120mほどあり、東日本最大落差の滝とうたっている。神代桜、舞鶴の松と並んで武川村の3大名物である。新緑と清流のハイキングで、天気も良く大変気持ちが良い。 車で柳沢から精進ヶ滝ビレッジのあたりで精進ヶ滝林道に出て、5-6km登ると滝へのハイキングコースの入り口になる。途中、川の対岸の緑の山肌に森に囲まれたように小さく滝が見える。あそこを目指すのだ。 昔は林道沿いにちょっと小さな駐車スペースがあり、そこに車を止めてから一気に川まで下り、小さなつり橋を渡って再び登り始めるというコースだったが、最近は村の観光プロモーションなのか 林道から車で川沿いまでさらに道が作られ、そこの駐車場に留めれば、ハイカーはすぐに歩き出せ、しかもがっちりした真新しい橋が架かっている。おかげで気軽に歩ける。 最初は緩やかなハイキング道で散策しながら歩ける。 林くんは最初からワラビが目当てらしく下ばかり向いてワラビ、ワラビとぶつぶつ言いながら歩いている。 結局ワラビが採れたのは別の場所で、このコースでは発見できなかった。 少し歩くと、フォッサマグナ露頭という場所があり、地層の異なる境が露出している。 ここはちょうど糸魚川-静岡構造線の真上なのだ。専門家でないのでその露頭がどれだけすごいのかは分からず、ふ〜んと見ているだけ。 再び登り出す、川沿いのトレール、橋、梯子状の階段(これがやたら急なのである)を繰り返しながら高度を稼いでいる。 途中小さな滝状の流れがいくつもある。春の渓谷は空が蒼く、木々が緑、川原が真っ白。風も無くどこで休憩してもホッとするような場所が多い。 しかし、登りの歩きは楽ではない。 普段運動不足の人はあごが上がる。 森をV字型に切り込んで、透明な流れと巨大な岩が重なるように連なっている。南アルプスの北麓は山の斜面が突然立ちあがったように急峻で川の流れも当然急になる。 この川の下流は富士川に流れ込むが、この富士川は日本でも有数の急流である。山梨県内での富士川の呼び名は釜無川という、本当の意味は調べたことがないが急流ゆえに川がよどむ「釜、カマ」が無いという意味なのではと思っている。 さらに南アルプスの土壌は花崗岩であり、もろい。 この花崗岩が白砂の美しい渓谷や川原を作り出しているが、同時に土砂崩れが多い。 事実、同様にこの川の北側を流れる大武川も歴史的に土石流を伴う洪水に何度か見舞われて、住民に甚大な被害を与えている。昭和32年(?)の洪水では武川村の牧原の集落がほとんど洗い流されたくらいだそうだ。 すばらしい渓谷美は自然の猛威の産物であり、そこに引かれて訪れる人達自身の生活も時には破壊しているといことを改めて思う。しかし、水は綺麗である。いわゆる南アルプス天然水である。もともと濁りのない流れが花崗岩のフィルターで洗われてこういう清流が生まれている。 この季節は山菜の季節なので何かありそうなものだが、我々が素人で見分けられないのか、本当に無いのか、とにかく見つからない。 林くんもつまらなそうである。 しかし、前回ここへ来たときにはタラの芽がいくつも生えていて、採った記憶がある。 あれはどこへ行ってしまったのだろう? ハイキングコースとは名ばかりの登山道のような道を流れに付かず離れずで登って行くと、1時間ほどで滝の眺められる展望台のような場所に到着する。ここはまだ滝のたもとではないが、滝の全体が見える。 ここから先は沢登りでなければ滝までは行けない。ほとんどの人はここで終了となる。 ここは毎年歩いても良いと思うくらい、空と、緑と、清流が楽しめる。 |